若者能
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第三回 若者能 a happy Noh year!
それぞれの思い
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現代の若者には、日本の伝統文化と向き合う時間が不足していると思う。急速な時代の変化の中で、常に人々は新しいものへ目を向けている。それはきっと、「より快適」なものであったり、「より分かりやすい」ものであったり…、すなわち人々はどんどんオートマチック化された社会に依存し、受動的になっているのではないだろうか。その結果、想像力、感受性といった自らの大切な感性を無駄にしているようにも思える。
これは自分自身、仲の良い友達がたまたま能楽師であったが故に気づいたことだが、確かに伝統芸能は我々にとってただ見ているだけではわかることも少なく、面白さを理解するのは難しいだろう。しかし、「難しいもの」というレッテルを剥がして、素直に向き合えば、これほど日本の特色を表現している舞台は他にはないと言える。
この約700年の伝統を誇る「能」という舞台を見ることが、温故知新という言葉にもあるように、我々若者の世界を広げてくれるのではないだろうか。そして、それを感受性豊かな今だからこそ見る価値があると思う。
是非、見に来てください☆ |
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本当の豊かさとは何か?時々刻々と変化する環境の中で生活する僕たち。少なからず、世間の波に流されていると思う。「自分を見つめ直す時間を持つこと」それこそが本当の豊かさなのではないかと思うようになってきた。能楽も、読書や絵画鑑賞などのように、その1つとしてあってほしい。世界中の若者が、このような文化的な時を少しでも多く過ごしてほしい。
圭介とは、ボーイスカウトを通じて8年ぐらいの友人である。彼からはたくさんの刺激を受けた。そして、今回は若者能実行委員会という形で、たくさんの人達を刺激できたらなと思っている。観に来てくれた人は、それぞれ何かを感じると思う。私たちが身近に感じることのできる文化とは少し変わった何かを。しかしそれは、本質が少しも変わっていない日本伝統芸能だということを忘れないでほしい。そこで、少し考えてもらえたら嬉しい。
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最近の急速な近代化を肌で感じながらよく思います。
「いったい人類は今なにを目指して生きているんだろう?」
科学の発達により人類の暮らしは年々楽になっていっています。同じく、世界の自然が異常な速度で破壊されているのがわかります。 では人間はこの近代化になにを求めているのでしょうか? 豊かに生きていくために必要なのは、物質的な楽さなのでしょうか? 人間が豊か(Happy)に感じる瞬間は楽ができているときなのでしょうか?
和菓子屋の家に生まれ、臨床心理士の母を持つという、決して普通ではない環境で育った僕は、日本の伝統芸能に触れ、そのすばらしさを体感する機会を沢山持ってきました。
五感の芸術と言われる日本の伝統芸能には、今の近代化によって見失われようとしている人間の求める豊かさを体感するチャンスを与えてくれるものであると思います。
今回、世間から「若者」と称される立場にいる僕ら大学生4人の手により、そのすばらしい日本伝統芸能を少しでも多くの方々に楽しみ、興味を持って頂くきっかけを作ることができれば幸いです。
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若者能実行委員会に入ったのは、第三回若者能の活動が始まろうとしていた2006年6月頃。祖父母が観世流に弟子入りしていたために、少なからず能は身近な存在ではあったが、やはり「堅苦しいもの」「理解しにくいもの」という印象ばかりが先行して、自ら舞台に足を運ぶようなことは無かった。だが、実行委員会のメンバーの能楽に対する熱い想い、伝統芸能を自分たちの手で継承していこうとする使命感に圧倒され、強く共感し、活動に参加するようになった。
能には、決まった鑑賞の仕方は無い。舞台そのものはもちろん、シテの型(動き)までも究極に無駄が省かれることで、人それぞれ、自分の感覚や知識の範囲にまかせて楽しめることに、私は能楽の奥深さや魅力を感じる。演者の気を感じるもよし、装束や作り物(大道具)の美術に注目するもよし、心地よい囃子(音楽)に身を任せるもよし。さらには、そこで眠ってしまっても良いという。そこで見た夢もまた、ひとつの舞台である、という懐の深い解釈に感銘を受けた。能そのものや演目の知識ばかりにとらわれず、少しでも多くの人に、「自分なりに感じて楽しめる能の見方」を体験してもらいたいと思う。
更に、若者能の活動を通して、多くの協賛企業の方々とお話した中で、若者に限らず社会の中でも能楽を広めていく活動の必要性や重要性を感じることができた。当委員会の趣旨にご賛同頂いた方々の期待を超えるような、よりよい舞台を目指して努力していきたいと思う。
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