若者能


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■ おはなし・体験コーナー
■ 舞囃子  野守(のもり)
シ テ (鬼神)
塩津 哲生
■ 狂言  太刀奪(たちうばい)
シ テ (太郎冠者)
大藏 基誠
ア ド (主人)
善竹 富太郎
ア ド (道通り)
大藏 教義
■ 休憩
■ 能  舎利(しゃり)
前シテ・後シテ 
(里人・足疾鬼)
塩津 圭介
ツ レ (韋駄天)
佐藤 寛泰
ワ キ (旅僧)
御厨 誠吾
間狂言 
(舎利堂堂主)
大藏 教義
 笛  
藤田 貴寛
小 鼓 
田辺 恭資
大 鼓 
大倉 慶乃助
太 鼓 
林 雄一郎
「若者の、若者による、若者のための能」をコンセプトに始まった若者能。今回で、8回目を迎えます。振り返れば、これまで装束・面・舞台など各回異なるテーマを取り上げ、さまざまな角度からお能の魅力に触れてきました。そして、第八回若者能のテーマは、「細かすぎても伝えたい!!」。お能を観るときは、大袈裟な心構えは必要ありません。でも、ただ観るだけではなく、隠れた"意味"を知ってからなら、お能がもっと楽しくなる!今回はそんな能楽豆知識を多数ご用意しました。

さらに今回は、若者能史上初の試みとして、公演当日にTwitterを使った同時解説の実施を予定しています。上演中の演目の解説を、Twitterにてリアルタイムで発信します。詳細は、若者能実行委員会の「Twitterアカウント:wakamononoh」をご覧下さい。 お能をより深く知る入り口として、はたまた明日使える雑学として、新しい年の幕開けに、素敵な一日を能楽堂で過ごしませんか。スタッフ一同、心よりご来場をお待ちしています。

曲目解説

能【舎利(しゃり)】

「韋駄天(いだてん)走り」。この言葉を、運動会などで聞いたことはありますか。意味は、「とても速く走ること」。本来、この"韋駄天"は、仏教の神様の名前です。能「舎利」の主人公は、この韋駄天によって追い詰められる、足疾鬼(そくしっき)という鬼。この鬼が、あるものを奪ってしまうから、さあ大変!

舞台は、京都の泉涌寺(せんにゅうじ)。そのお寺にある仏舎利を拝みに、出雲の国(今の島根県)からはるばる僧がやって来ます。この旅の僧が寺のものに案内され、仏舎利を拝んでいると、近くに住むという里人が現れて、仏舎利の謂れ(いわれ)を語りながら一緒に拝み始めます。

その時、急に空が雲で覆われ、稲妻が走ります。「なんとも不思議な…」。僧がそう言うやいなや、なんと、里人がみるみる鬼へと姿を変えるではありませんか!

「私は、足疾鬼の執心だ。ずっとこの仏舎利を望んでいた…」。鬼はそう言うと、仏舎利を奪い、飛び去ってしまいます。

「どうしましたか?!」。物音に驚いて、寺のものが駆けつけます。状況を知った寺のものから、僧は、その昔、足疾鬼によって奪われた仏舎利を、韋駄天という足の速い神が取り返した話を聞きます。かつて、仏舎利を盗んだ足疾鬼。身は、とうの昔に滅んでしまっても、仏舎利に対する執着心が形あるものとなり、また悪事を働いたのです。

2人は、仏舎利を取り返すため、韋駄天に祈ることに…。

果たして、足疾鬼から仏舎利を取り返すことはできるのでしょうか?!

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