若者能
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第八回 若者能
それぞれの思い
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現代の若者には、日本の伝統文化と向き合う時間が不足していると思う。急速な時代の変化の中で、常に人々は新しいものへ目を向けている。
それはきっと、「より快適」なものであったり、「より分かりやすい」ものであったり…、すなわち人々はどんどんオートマチック化された社会に依存し、
受動的になっているのではないだろうか。その結果、想像力、感受性といった自らの大切な感性を無駄にしているようにも思える。
これは自分自身、仲の良い友達がたまたま能楽師であったが故に気づいたことだが、確かに伝統芸能は我々にとってただ見ているだけではわかることも少なく、
面白さを理解するのは難しいだろう。しかし、「難しいもの」というレッテルを剥がして、素直に向き合えば、これほど日本の特色を表現している舞台は他にはないと言える。
この約700年の伝統を誇る「能」という舞台を見ることが、温故知新という言葉にもあるように、我々若者の世界を広げてくれるのではないだろうか。
そして、それを感受性豊かな今だからこそ見る価値があると思う。
是非、見に来てください☆ |
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本当の豊かさとは何か?時々刻々と変化する環境の中で生活する僕たち。少なからず、世間の波に流されていると思う。
「自分を見つめ直す時間を持つこと」それこそが本当の豊かさなのではないかと思うようになってきた。
能楽も、読書や絵画鑑賞などのように、その1つとしてあってほしい。世界中の若者が、このような文化的な時を少しでも多く過ごしてほしい。
圭介とは、ボーイスカウトを通じて8年ぐらいの友人である。彼からはたくさんの刺激を受けた。
そして、今回は若者能実行委員会という形で、たくさんの人達を刺激できたらなと思っている。観に来てくれた人は、それぞれ何かを感じると思う。
私たちが身近に感じることのできる文化とは少し変わった何かを。しかしそれは、本質が少しも変わっていない日本伝統芸能だということを忘れないでほしい。
そこで、少し考えてもらえたら嬉しい。
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若者能実行委員会に入ったのは、第三回若者能の活動が始まろうとしていた2006年6月頃。
祖父母が観世流に弟子入りしていたために、少なからず能は身近な存在ではあったが、
やはり「堅苦しいもの」「理解しにくいもの」という印象ばかりが先行して、自ら舞台に足を運ぶようなことは無かった。
だが、実行委員会のメンバーの能楽に対する熱い想い、伝統芸能を自分たちの手で継承していこうとする使命感に圧倒され、強く共感し、活動に参加するようになった。
能には、決まった鑑賞の仕方は無い。舞台そのものはもちろん、シテの型(動き)までも究極に無駄が省かれることで、人それぞれ、
自分の感覚や知識の範囲にまかせて楽しめることに、私は能楽の奥深さや魅力を感じる。演者の気を感じるもよし、装束や作り物(大道具)の美術に注目するもよし、
心地よい囃子(音楽)に身を任せるもよし。さらには、そこで眠ってしまっても良いという。そこで見た夢もまた、ひとつの舞台である、という懐の深い解釈に感銘を受けた。
能そのものや演目の知識ばかりにとらわれず、少しでも多くの人に、「自分なりに感じて楽しめる能の見方」を体験してもらいたいと思う。
更に、若者能の活動を通して、多くの協賛企業の方々とお話した中で、若者に限らず社会の中でも能楽を広めていく活動の必要性や重要性を感じることができた。
当委員会の趣旨にご賛同頂いた方々の期待を超えるような、よりよい舞台を目指して努力していきたいと思う。
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祖母が華道の先生であることもあり、私の周りには幼いころから日本の伝統文化があった。
多くの若者は、日本の伝統文化を、堅苦しいと敬遠しがちで、難しいとか、どうせわからないという偏見を持ってしまいがちだと思う。
私も、いわゆるいまどきの若者で、普通の大学生である。新しいものが好きである反面、構えたり、偏見を持たないで伝統文化に親しむことができる。
それは、身近で伝統文化に触れることができたからだと思う。確かに難しい部分も分からない部分もあるが、自分なりの視線や考え方で解釈するという楽しみを見つければいいと私は考える。
例えば、洋楽を聴くときに、歌詞を楽しむ人がいれば、曲を楽しむ人、ダンスやファッション、雰囲気を楽しむ人、と楽しみ方が人それぞれ違うように、伝統文化の楽しみ方も一様ではないのであると思う。
偏見を持ってしまうことはしょうがないことだが、それを払拭することができれば、実は伝統文化が非常に楽しく感じる人や楽しみ方を見つける人もいるかもしれない。
ただ、若者が触れる機会がないだけなのではないだろうか。
食わず嫌いで、伝統文化がどんどん活力を失ってしまったり、本当は好きになるかもしれないのに食わず嫌いのまま終わってしまう人がいるのは残念である。
私が若者能の活動を通じて、新しい考えを持つようになったように、この若者能をきっかけに、日本の伝統文化に触れて、少しでも興味を持つ人が増えれば幸いである。
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僕が「能」を初めてみたときに、能楽師から強い「力」を感じました。
そのときの強い「力」に惹かれて、遠い存在だった「能」に興味を持ちました。
僕の「能」に関する知識は無に等しいです。実際、「能」を見に行ってもストーリーや今どのような場面なのか、というのは曖昧にしか理解できません。
しかし、能楽師から感じる「力」や、能楽堂の「雰囲気」だけでも十分に「能」を楽しめています。
硬く考えられがちな「能」ですが、楽しみ方は自由です。そのことも伝えていきたいと思います。
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能という日本の伝統的文化に触れる機会があり、その時に能楽師の先生がおっしゃっていた「物語はあるが、とらえかたは自由であり、
最初に感じたインスピレーションやイマジネーションは大切なんだ」というようなことを言っていたことがとても共感でき、また衝撃を受けました。
そこで感じた空気や衝撃を自分と同じ世代の人たちにも体験してもらいたいと思いこの企画に参加しています。 | ||||||||||||||||
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「あなたは、日本を語れますか。」
アメリカに留学していた高校時代、恩師からこのように訊かれたことがあります。 「自分自身のことと同じように、自分の国のことを語れますか」。私の答えは、"NO"。クラス全員の前で、「世界を舞台に、日本人として活躍したい」と豪語していたこともあり、非常に悔しい思いをしたのを覚えています。 これを機に、私は積極的に"日本"に触れるよう努めてきました。その1つの方法が、「日本の歴史や伝統に触れる」こと。日本史を勉強して史跡を訪ねたり、源氏物語を読んだり、茶道や華道を体験したり…。 しかし、お能には、なかなか手を出せずにいました。なぜなら、まず何から始めれば良いのか分からなかったから。そのような折、第六回若者能に誘って頂き、初めてお能を拝見しました。満席の国立能楽堂で、分かりやすい解説を聞きながら、本物のお能を1,000円で味わう…という、とても恵まれたお能デビューでした。 最初の感想は、「やっぱり難しい」。それでも、自分の知識の範囲内で、なんとなくイメージを描こうとするうちに、自分の中にある"日本人の心"がどんどん刺激されるのを感じました。日本文化の様々な要素を取り込み、長い年月をかけて完成したお能だからこそ、日本人の心に触れるものが多々あるのかもしれません。私は、お能を通じて、少しだけ日本を知り、自分を知りました。 昨今の若者の多くは、熾烈なグローバル競争を生き抜くために語学力や異文化適応力を身に付けようと、大変な努力しています。そういう方にこそ、今一度ご自身に問うてみて頂きたいと思います。「自分自身のことと同じように、自分の国のことを語れますか。」 若者能が、若者にとって"とっつきやすい"お能のイベントになりますよう、これからも精進してまいります。 | ||||||||||||||||
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もともと、日本の伝統文化のような"続くこと"にとても興味を惹かれていました。気の遠くなるほどの長い間、それぞれが異なる人々の手で伝承・継承されてきたもの。創始者や中興の祖、はたまたそれを支えた継承者たちの一人一人の人生が関わっている。そのことに思いをめぐらせると、一人の力だけではない、たくさんの重責や意志が途切れることなく続いた歴史の長大さに、畏敬の念を抱きます。その一方で、伝統文化は時代の流れに合わせて柔軟に一部の形を変えたりと、親しみやすさも並存しています。
皆様には若者能で、現代まで続いてきた能の最先端を観ていただきたいと思います。伝統文化に距離を感じている方も、百聞は一見に如かず、思いがけない自分なりのアプローチの仕方を発見できるかもしれません。
開催に向けてご協力頂いた方々の期待に副えるような舞台を目指して邁進して参ります。皆様のご来場を心よりお待ちしております!
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自分がこの若者能に最初にお世話になったのは中学二年生の時でした。
当時ひょんな理由で能面に興味を持ち、インターネットで様々な能面を見ていました。その内段々とお能に興味が湧き、偶然見つけた宝生流さんが主催する夏休みのお能体験講座にお邪魔したのが夏休みの時でした。 それも終わった秋頃、これまたひょんなご縁がありました。ある方から若者能のあの非常にユニークでオシャレなチラシを頂き、「若者という字が入っているなら敷居がちょっと低いのかな?!」と思って雨の日に中野の能楽堂にお邪魔したのが最初のご縁です。 それから5年程、随分とお能からは遠ざかっていたのですが、その方からのお誘いもあり、あの若者能のスタッフとしてお手伝いをする運びになりました。 自分は中学二年生の夏、お世話になった能楽師の方から頂いたある言葉を本当に忘れることが出来ません。「大きな木のブロックの核心部から小さな宝石を彫り出そうとする時、どうしたら良いのか。最初はザクザク荒削りすれば良いんだよ。そしてそれにメドがついたら丁寧に研磨していけば良い。お能もそういうものかもしれない。」という言葉です。頭でっかちな自分にとって、この言葉は大変印象的な「生きた教訓」でした。今でも大学での勉強や居合の稽古が行き詰まったりすると、必ずこの「最初は習うより慣れろ」にも似た言葉を思い出し、前向きになろうと思う事がしばしばあります。 SNSが目覚しい発展を続ける今日、老若男女・立場の高低・社会的権力の有無に関わらず、とんでも無く多くの日本人が「指先一つで情報をラクラク発信するチャンス」を得ました。 それに伴い、巷にはますます「見た目の華美さに反して恐ろしく中身の無い言葉」が氾濫しているのは、極めて浅学愚鈍な自分ですら感じざるを得ない風潮です。 コロモだらけの天ぷらがゴロゴロぶち撒けられた世の中で、質素な見た目だが一度食べると、その感動と生きるヒントを深く刻みつけてくれたこのお能を筆頭とした日本の伝統文化には深い興味と恩を感じています。 同時に中学二年生の時にお能の世界へスマートに招待して下さった若者能にも感謝しています。 そしてまたお能の世界にこれからお邪魔しようと思う今日です。 よろしくお願いします! | ||||||||||||||||
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実は、実行委員である私自身も"能"に関しては全くの素人で、若者能を通じて能についての見識を深めている途上でありまして、伝統文化・芸能に触れたことの少ない、昨今の典型的な若者です。
この若者能と巡り会えたのも家族伝いでお声を掛けて頂いたようなもので、今回、能に初めて触れるような方々と同じ心境にあるかと思います。 能も実生活ではなかなか出会える機会の少ない芸能であり、ご存じない方にとっては『難しい・敷居が高そう』と思われてしまいがちですが、知識がない故のものですので、是非とも躊躇わずに、能にご興味を抱いていただければと思います。 一日本人として日本古来の伝統文化を後世に継承していくことは重要な責務で、この集まりを通じて未来に向けて発信して行けるようにしたいと考えております。 また能についてご存じない方への橋渡し役として、素人目線で分かりやすくをモットーに能の普及に務めて参りたいと思っております。 Welcome to the NOH world!! | ||||||||||||||||
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私は予てから日本の伝統文化を知ることができれば、きっと人生の視野が広がるだろうという思いがありました。しかし一方で敷居が高いというイメージがあり自分から積極的に関わることはありませんでした。
そんな時、インドで能楽師の圭介さんと出会い、初めて能を鑑賞し、そして若者能に誘っていただきました。私にとって日本の伝統文化に触れる素晴らしいきっかけとなりました。 きっと私の様にきっかけさえあればと考えている方は多いはずです。若者能はそんな日本の伝統文化に触れるきっかけにはピッタリの催し物です。値段も手頃だと思いますので是非足を運んで下さい。 | ||||||||||||||||
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